ソウルの博物館をめぐる
ソウルには国立中央博物館を筆頭に、様々な分野の博物館も充実しています。もちろん博物館だけを周るということはないまでも、希少価値のある資料や遺物、テーマごと整理された展示は博物館ならでは。冬の寒い時期の観光にも、おすすめ!
興味ある分野を中心に巡ってみると、より韓国の奥深さを味わえますよ(^^)
韓国を代表する「国立中央博物館」
国立中央博物館は韓国最大の博物館で、33万点以上の国宝級の遺物を所蔵しています。
古代~近世、書画や陶磁器などの工芸品、また近隣アジアなど、6つのテーマに分けられた常設展示の他、期間限定で行われる企画展示室(有料)があります。
これらを全部見ようとすると、1日あっても足りないない程。前もって博物館のホームページを見て関心のある分野から絞っておくといいかもしれません。観覧の際は無線を使った日本語音声ガイド(有料)で展示物についての説明を聞くこともできます。
●おすすめのみどころ
日本との関わりの深い「先史・古代館」の百済関連の展示や、また「彫刻・工芸館」の半跏思惟像も、日本との文化的な繋がりを示す遺物として注目されています。また「彫刻・工芸館」の陶磁器の高麗青磁-粉青沙器-李朝白磁の遺物は、年代ごとの変遷がわかり、陶磁器ファンは必見です。
日本との関わりの深い「先史・古代館」の百済関連の展示や、また「彫刻・工芸館」の半跏思惟像も、日本との文化的な繋がりを示す遺物として注目されています。また「彫刻・工芸館」の陶磁器の高麗青磁-粉青沙器-李朝白磁の遺物は、年代ごとの変遷がわかり、陶磁器ファンは必見です。
景福宮に隣接された2つの博物館
韓民族の生活文化の変遷がわかる「国立民俗博物館」
景福宮の東奥に隣接した民俗博物館は、韓国の生活文化の様子を中心に展示されています。第1展示館では先史時代から朝鮮時代に至るまで各時代別の生活の様子と特徴を陶磁器や農機具などの文化財でわかりやすく展示しています。
第2展示館では農耕と狩り、漁、衣服、家屋形態などに対する資料を見ることができます。
第3展示館のテーマは韓国人の一生。生まれてから一生を通して、韓国の祭祀や通過儀礼を見ることができます。
宮廷文化に特化した「古宮博物館」
景福宮の正門左手の方にあるのが「古宮博物館」、朝鮮王朝関連に特化した博物館です。李氏朝鮮の建国から大韓帝国にかけて王室が残した衣類や装飾品、巻物、絵画など文化財が2,000点余り展示されています。
珍しどころでは、ハングルを発明した世宗大王の時代に初めて制作された水時計を復元した「自撃漏(チャギョンヌ)」や、大韓帝国純宗(スンジョン)皇帝の御料車であったキャデラックリムジンも見ることができます。
興味に応じて訪れたい専門博物館
日本語でも案内してくれる「国立ハングル博物館」
2014年10月9日のハングルの日にオープンした国立ハングル博物館。ハングルの形の原理やハングルの歴史について、様々な資料や展示物を通して知ることができます。3階には外国人のためのハングル学習の場があり、デジタル装置を利用してハングルを楽しく学ぶことができます。
日本語での案内もあり、通常は毎週金曜の13時~、もしくは事前予約して可能であば希望の時間で案内してもらえます。
実在の韓方医をモチーフにした「許浚博物館」
許浚(ホ・ジュン)は、李氏朝鮮時代、身分の低い生い立ちながら、やがては国王の病気を治療する侍医となり、当時の韓方医学全般を書き記した宮中医。ドラマにもなりましたので、ご存知の方も多いかもしれません。その許浚の功績を中心に韓医学全般をテーマにしたのが許浚博物館。メインフロアの許浚記念室をはじめ、当時の薬草や韓方薬材、医薬器具、韓医院を復元した模型室などがあります。また体質や血圧・体脂肪測定ができるコーナーもあります。
韓国最大の韓方市場にある「ソウル薬令市・韓医薬博物館」
韓国最大の韓方市場である京東薬令市場に作られた博物館。この近くには朝鮮時代、貧しい病人を救済するための普済院がありました。博物館でも普済院をはじめとして「韓医学の歴史と文化」の他、「漢方と人体」「薬草の村の話」などのコーナーが設けられ、漢方やソウル薬令市の歴史について学ぶことができます。また漢方茶の試飲や、体質チェック体験などもできます。
ソウルの原点を物語る「漢城百済博物館」
現在のソウル南東・オリンピック公園付近は、紀元3世紀頃、百済が都「漢城」を築いた場所と言われており、公園内で発掘されている夢村土城や、北側の風納土城もその一部であったと考えられています。そんな古代・百済前期時代の夢村土城や風納土城の様子や発掘物などを中心に、また475年高句麗に攻め込まれ、南の熊津(現在の公州)に遷都した後の高句麗、新羅と切磋琢磨しながらに三国時代を築いた百済文化発展の様子まで展示されています。