子どもや女性への暴力防止を考える 韓国視察研修旅行
女性の人権問題に取り組むNPO法人が中心となり、女性や子どもへのDV、暴力防止教育を共に考える旅を企画。同様のNPO団体の皆様方や、市町村議員、市役所の方々も参加。そこで実際に、こうした人権問題に取り組んでいる方に、現地コーディネートを要請。ソウルの他、韓国内でも女性ホットラインなど活動が活発な安養市への視察訪問の他、女性人権団体、被害者支援団体などと交流を企画いたしました。
旅行期間 2009年7月26日~7月31日 ソウル5泊6日間
安養市市議会議員訪問
安養市はソウルの南、約25km。韓国内でも、女性人権問題や、ホットラインの公的施設が進んでいる市の一つです。
女性市議会議員に連絡を取り、訪問。議会場にて日本語で製作されたビデオを見た後、別室で二人の女性議員と意見交換の時を…。
お昼も安養市で用意してくださり、議長も交えて、会食、懇親のひと時を持つことが出来ました。
カタツムリ地域児童センター・安養女性の電話(安養市)
カタツムリ地域児童センターは、日本の学童保育のようなセンター。その授業の一環として、性教育や暴力防止の教育を人形劇にしています。
参加者も子どもたちと一緒に見せてもらうことに…。
実際に、性器がでてくるシーンでは、子どもたちから「お~」と言う声も。
カタツムリ地域児童センターで人形劇をしていたのは、「安養女性の電話」のスタッフで、カタツムリのような児童施設で実施しています。
「安養女性の電話」は、DV被害女性を支援するためにできた団体。近年は性暴力被害女性の支援にも力をいれています。
ひまわり児童センター(ソウル市)
「ひまわり児童センター」は性暴力被害子どもを支援するために、韓国・女性省が設けた施設で、総合的な支援体制が整っています。しかし、近年は韓国政府の財政問題や政権交代の影響で、こうした活動にも少なからず影響が及んでいるようです。
講義を受けたあと、施設内を見学。
暴力によって受けた心の傷を癒せるようにと、壁やインテリアなどにも工夫を凝らしているのが印象的でした。
水曜デモ視察(ソウル市)
元慰安婦たちが日本に対する保障を求めて、日本大使館前にて、毎週水曜「水曜デモ」が行われています。誤解を招きがちですが、彼女らは必ずしも「反日」とは限らないのです。戦時中、慰安婦だった彼女たちは、戦後、韓国内でも差別を受け続け、肩身の狭い生活を強いられてきました。そのための韓国側にも同じように保障を求めています。
彼女らを取り巻く団体がけしたてているようにも見えます。
水曜デモの後、彼女らハルモニ(韓国語で「おばあちゃん」)と一緒に、昼食会を。
ボランティアでハルモニたちをサポートしている日本人留学生も同席してくれました。
ハルモニの一人が、日本の歌「南国土佐を後にして」を歌いながら、踊りだすシーンも。
彼女らも当時、日本人でした。「国」ではなく「人」を見て、考える必要がありそうです。