台中・高美湿地

台中・高美湿地
「高美湿地」(写真提供:台湾観光局/台湾観光協会)
 台湾中部にある台中市は、日月潭阿里山観光の起点にもなる台湾第三の都市。近年は日本統治時代の建物をリニューアルし、観光にも力を入れています。
 また郊外には、夕景が美しさで注目を浴びている「高美湿地」もあります。
 台湾新幹線(高鐵)を使えば、台北から約1時間で行くことができる台中。そんな台中の見どころを、ご紹介します。

レトロな眼科でアイスクリーム!?「宮原眼科」

台湾旅行 台中の宮原眼科 在来線の台中駅近くにある「宮原眼科」…といっても、現在は眼科医ではありません(^_^;)

 日本統治時代に宮原医師が眼科として開業。戦後も政府が衛生院として使っていた建物を、パイナップルケーキの「日出」が買い取り、スイーツやお食事が楽しめるお店として、おしゃれにリノベーションしたのです。
 中に入れば、とにかく何もかもがおしゃれで可愛い!
 1階では、お菓子を販売。パッケージだけでも目移りしてしまいそう…。なかでも、アイスクリームが有名で、人気があります。
 2階はカフェになっており、お茶や食事も可能。お手拭きまで、ひとつひとつが凝っています。
 女性の方ならテンション上がってしまうこと間違いなし!ぜひ、おすすめです。
宮原眼科のスイーツ店宮原眼科のカフェ

行くだけで元気になる「彩虹眷村」 

台湾旅行 彩虹眷村 「眷村」とは、第二次大戦直後、国民党の台湾進出に伴い、大陸から多くの移住者(外省人)がやってきたために造られた、国営の集合住宅村です。台湾各地にありましたが、多くは平屋家屋で老朽化し、人気がなく、国営マンションに切り替えられている中、色とりどりの絵で注目を浴びたのが、台中にある「彩虹眷村」です。

 彩虹眷村も居住者が減少し、閑散とする中、「退屈だったから」という理由で突然、絵を描き出した黄永阜お爺さん。口コミで話題を呼び、人気の観光地となったのです。日本でもNMB48のMVにも出て、話題にもなりました。
 ちなみに黄おじいさんは、94歳でご健在です(2017年現在)。アポイントは不可(笑)。会えたらラッキーです。

 絵はご覧の通り、お爺さんが描いたもの⁈と思うほどカラフルで、見ているだけで元気が出ます。
 ぜひ皆さんも元気をもらいに訪れてみてはいかがでしょうか?
カラフルな黄おじいさんの絵台中おすすめ 彩虹眷村

かつての玄関口・在来線「台中駅」の旧駅舎

台中駅旧駅舎 現在は新幹線も走り、高鐵台中駅はまた別の場所になっていますが、古くからの台中の玄関口といえば、こちら。在来線の台中駅(臺中車站)です。
 国定古蹟にもなっている二代目旧駅舎は、今も健在。日本統治時代の1917年に建設されたもので、当時のトレンドだった東京駅風のレンガ造り。
 現在は、在来線の高架と合わせて、3代目の新駅舎がすぐ隣に建設、駅舎としてのお役目は終わっておりますが、中は新駅舎へと繋がっており、旅人たちを迎えています。

開業「明治44年」!? レトロな新名所「台中市役所」

台中市役所CAFE1911
ローズハウスが運営するCAFE1911 1911年(明治44年)建造の旧台中市役所の建物をカフェにリニューアル。
 台中発祥で世界各国に50店舗を展開しているイギリス式高級紅茶店「古典玫瑰園(ローズハウス)」が、「CAFE 1911」として運営しています。
メニューや、タピオカミルクティーには「台中市役所・明治四十四年」のロゴが。
 同時に「昭和沙龍(昭和サロン)」というお店もあり、日本式の定食類も提供。
 外観は、赤レンガと白い石を組み合わせた、当時のトレンド、辰野金吾式の洋館。市の文化史跡になっています。
台中市役所外観
台中市役所(外観)By E21201 [CC BY-SA 4.0], via Wikimedia Commons

日本との関わりも深い「寶覚寺」と「台中大仏」

寶覚寺の台中大仏 金色に輝く大仏が、どーんと目を引く寶覚寺(宝覚寺)。「台中大仏」とも呼ばれ、とにかく大きいです。
 日本統治時代に建てられたこのお寺は、元々臨済宗の寺院だったそうです。終戦後は、台湾仏教が引き継ぎましたが、その縁もあって、統治時代から終戦にかけて、台湾中部で亡くなった日本人の遺骨安置所や、日本軍として戦った台湾人の慰霊碑があり、慰霊祭も行なわれています。

台中で夜市と言えば…

台中の逢甲夜市 台中市内にも大小いくつか夜市がありますが、台中で夜市と言えば、まずは「逢甲(ホンジャー)夜市」。台中の中で最も活気のある大きな夜市です。
 逢甲大学のすぐ傍に広がるこの夜市。若者たちも多く、安くてかわいい服や雑貨、また目新しいB級グルメ屋台も、入れ替わり登場しています。
 一方、台中で最も歴史があるのは「中華路夜市」。こちらはガチョウ肉や牡蠣オムレツ、臭豆腐などオーソドックスな台湾的屋台が並んでいます。

台湾の「ウユニ塩湖」として人気高まる「高美湿地」

台中旅行 高美湿地
By Maggie Chou [GFDL or CC BY-SA 3.0], via Wikimedia Commons
高美湿地の桟橋
By 劉柏辰 [CC BY-SA 4.0], via Wikimedia Commons
 台中駅からは、車で45~50分ほど離れた海岸。
 天候によって左右されてしまいますが、反射した夕陽が美しい「高美湿地」。台湾の「ウユニ塩湖」とも称され、注目を浴びています。
 自然保護区になっており、湿地帯ならではの植物や生物、野鳥や蟹などが数多く生息しています。
 満潮時の前後約2時間を除いては木の桟橋が現れ、干潮近くは桟橋の先端から下にも降りることができます。

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