[話題] 壊された八田與一像、台南の奇美博物館が協力を申し出、修復へ

 台南の烏山頭ダムに設置されている日本人土木設計者・八田與一氏の銅像が壊されていた事件で、台南市の奇美博物館が協力を申し出、同氏の命日である5月8日の慰霊祭に間に合わせるべく、修復に当たるそうです。

 八田與一は、日本統治時代に烏山頭ダムをはじめとする水利事業に従事。干ばつも多かった嘉義から台南にかけて広がる嘉南平野一帯の農業用水を確保、台湾でも有数な穀倉地帯へと変えた人物。今でも台湾では台南地域を中心に、多くの人たちに慕われています。毎年、5月8日の命日には、烏山頭ダムにて慰霊祭が行なわれ、日本と台湾から多くの人たちが参列していました。

 2017年4月16日、八田與一氏の銅像が壊されているのを、管理する嘉南農田水利会の関係者が見つけ、事件が発覚。犯人は元台北の市議会議員で、自ら名乗りを上げ、現在、取り調べを受けています。

 協力を申し出た奇美博物館には、烏山頭ダムの八田像を模倣した作品が3体あるそうで、そのうちの1体を使って修復が行なわれるようです。作業は、1週間以内に完了する予定です。  

 

2017年4月18日 | カテゴリー : 話題 | 投稿者 : nikomaru